おやのことば 3月9日

雨上がりに、おやさとやかた真南棟の吹き抜けを通って本部神殿へ向かっていると、暖かくなってきた風が心地よく、思わず両手を上げて伸びをしました。きれいに整備された道をゆっくり歩いていると、かつて留学していたころを思い出します。

当時は、ちょうどインターネットが登場した時期でしたが、教会本部のウェブサイトではいち早く、真南棟から北向きに撮影した画像をリアルタイムで配信していました。遠く離れた海外からも、その日のおぢばの風景を眺めることができたのです。

当初は一枚の画像を表示するのにかなり時間はかかりましたが、慣れない手つきでキーボードを操作しながら、じっと画面に見入ったことを覚えています。

「ぢばに一つの理があればこそ、世界は治まる。ぢばがありて、世界治まる」

この「ぢば」は、教祖を通して初めて人間に明かされた、あらゆる生命の故郷ともいうべき地点です。この世界と生命の始原であるとともに、陽気ぐらし世界の実現を祈念する「かぐらづとめ」を勤修する場所でもあります。

今日もこの尊い場所へ足を運び、神苑の清々しい空気を味わいながら、静かに自分を見つめ直す。遠い異国の地から、おぢばの空を眺めていたころを思い出しながら、こうして参拝できる喜びを、あらためて噛みしめています。(岡)

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