世界宗教者平和の祈りの集い(10月3日~10月5日)

■2010年10月30日

世界平和へ「心の成人」訴え

世界宗教者平和の祈りの集い

スペイン・バルセロナ


「世界宗教者平和の祈りの集い」(聖エジディオ共同体・バルセロナ大司教区共催)が、3日から5日にかけてスペイン・バルセロナで開催。世界各地から350人余りの宗教者や政府要人らが出席するなか、本教からは飯降政彦・天理大学学長、永尾教昭・海外部次長、田中善教・ヨーロッパ出張所長、山口英雄・大ローマ布教所長ら8人が参加した。


この「集い」は、世界の主だった宗教者たちが一堂に会し、世界平和に向けた話し合いの場を持つとともに、平和への祈りを捧げるもの。

1986年、時のローマ教皇ヨハネ・パウロ2世の呼びかけにより、世界の宗教者がイタリア・アッシジに集まったのを契機に、翌87年から毎年、ヨーロッパの都市を巡回して、カトリックの在家団体「聖エジディオ共同体」の主催による「集い」が開催されてきた。バルセロナでの「集い」は2001年以来9年ぶり2回目となった。

本教も毎年のように正式招待を受けており、昨年のポーランド・クラクフでの「集い」には、真柱様ご夫妻が初めて視察に出向かれた。

今回の「集い」のテーマは「危機の時代における共存」。初日のオープニングセレモニーに続いて、2日目と最終日には、「施しと正義」「移民と未来」などさまざまなテーマのもとに分科会が持たれた。


本教は、最終日午前の分科会「アジアの宗教と命の価値」に参加。立正佼成会や天台宗の代表者らとともに、飯降学長がパネリストとしてスピーチに立った。

飯降学長は、まず親神様の人類創造の大目的である「陽気ぐらし」の教えについて説明したうえで、「人間を創造された親なる神の思いに近づく努力、そのプロセスである『心の成人』こそ、人間として生きる最大の価値といえる」と強調し、現代社会の諸問題に言及。そのうえで、心の成人を果たすための具体的な道筋として、「八つのほこり」の教理を紹介。ほこりの心づかいを日々払うことに努め、心を浄化していく大切さを訴えるとともに、「心の成人の歩みこそが、私たちの教えに基づく生き方であり、世界の平和と安寧につながっていくと信じる」などと述べた。

同日夕刻には「平和の祈り」の時間が設けられ、本教のブースでは、飯降学長らが座りづとめと六下り目までのてをどりまなびを、鳴物を入れて勤めた。

閉会式では、飯降学長、永尾次長、田中所長、山口所長が壇上へ。一行を代表して飯降学長が“平和のろうそく”に火をともし、平和実現に向けた共同声明文に署名した。