発足30年記念「学生担当者大会」(11・25)

■2008年12月8日

〝育てる使命〟誓い新た

真柱様 揺るぎない信仰信念培い 毅然たる態度で育成を

天理教学生担当委員会(西浦忠一委員長)は今年、発足30周年を迎えた。その記念大会である「学生担当委員会発足30年記念 学生担当者大会」が 11月25日、真柱様ご臨席のもと、本部第3食堂で開催され、関係者ら1千153人が参集した。昭和53年、「道の将来を担う学生層の育成」を目的に発足 した同委員会。「学生生徒修養会」や「春の学生おぢばがえり」、各直属・教区での「大学生の集い『ワーク&トーク』」、「高校生の集い『まなびば』」など の諸行事を通して、教内子弟のみならず、広く学生層の育成に取り組んできた。真柱様は、お言葉の中で”育てる者”の心構えを諄々と諭したうえで、「指導す る者が揺るぎない信仰信念を培い、毅然たる態度で後に続く者を育てていただきたい」と激励された。 記念大会は午後1時に開会。遥拝に続き、真柱様がお言葉に立たれた。 真柱様はまず、昭和53年に始まる学生担当委員会の発足の経緯を振り返ったうえで、近年の活動の充実ぶりにふれ、「後に続く者を育てる使命の重さを再確 認するとともに、さらに充実した歩みをご守護いただくべく誓いを新たにして、今日の大会を意義あらしめていただきたい」と求められた。 この後、「おさしづ」の一節「順序一人先に立って、後々育てるがこの道」(明治31年9月19日)を引いて、「先に道に引き寄せていただいたお互いが、 率先して教祖の思召に沿って歩み、自らが成人する姿を通して、自分より経験の浅い者を少しでも教祖のお目に適うようぼくに育てるのが、道の順序である」と 指摘された。 その際「何よりも問われることは、先に立つ者の成人である」と強調。そして「学ばなければならないことは、どんなことがあっても、ご存命の教祖の思召に 沿いきるという神一条の思案」であり、「教えに基づき、ひながたを尺度に自ら思案し、判断し、心定めて実行する神一条の信念である」と述べられた。 さらに「おさしづ」や『稿本天理教教祖伝逸話篇』の一節を引用しながら、「まず育てる立場の者が、教祖の親心に近づかせていただかなければならない」 「あたかも農作物を修理や肥を施して育てるように、神一条の信念で年限かけて真実を尽くして心を配るところに、ご守護を頂いて、人の育つ喜びをお見せいた だける」として、〝育てる者〟の心構えを諄々と諭された。 また真柱様は、おさづけの理についても言及。「学生会でも、17歳になったら別席を運んで、おさづけの理を戴いてようぼくになろうと働きかけておられる と思う」と述べたうえで、「どうか、おさづけの理を頂戴したならば積極的に取り次げるようぼくを育てていただきたい」「教祖の手足となり、教祖のたすけ一 条の親心を自らの手本とし、おさづけの取り次ぎにつとめるところに、ご存命の教祖のお働きをより一層実感させていただけることを教えていただきたい」と要 望された。 最後に、真柱様は「次代を担う若者へ、私たちが伝えなければならないことは、教祖の思召に即した信仰の喜びであるから、まず自らが日々陽気ぐらしを実践し、その姿を映して、をやの教えが届くように根気よくつとめていただきたい」と、お言葉を締めくくられた。 この後、西浦委員長が登壇。「をやの教えを知らない学生一人ひとりに声をかけていかなければ、その学生たちは一生お道に出合うことはできない。にをいを掛けることが、われわれの使命」であり、「真柱様のお言葉を今後の指針として努力していきたい」と決意を述べた。 続いて、同委員会の歩みを振り返るビデオ(同委員会制作)を上映。大会終了後は、東礼拝場でおつとめを勤めた。

学生担当委員会30年の歩み

学生担当委員会は昭和53年、教祖90年祭後の活動方針の一つとして打ち出された若年層の育成を推進するために、「道の将来を担う学生層の育成」を目的として発足した。 当初は、各教区で結成されていた「天理教学生会」の支援に活動の軸を据えていた。 59年、「学生会のバックアップだけに留まらずに、本教の学生層全般のあり方を検討するように」との前真柱様の思いを受け、各教区に加えて各直属にも委員会が設置された。 その2年後の教祖100年祭の年には、「教祖100年祭 道の学生決起大会」を学生会と共催、8千137人が参加した。 併せて、直属学生担当委員会主催の「直属アワー」も初めて実施された。 62年、高校生を対象とする『はっぴすと』(現『Happist』)を創刊(現在は大学生層も含む)。 平成2年からは、学生層育成プログラム「HARP」の活用が推し進められた。 5年、「学生生徒修養会」が国内布教伝道部(当時)から移管された。 9年には学生会の「総会 春の集い」を「春の学生おぢばがえり」へと改称。同年「大学生の集い『ワーク&トーク』」が初開催され、14年には「高校生セミナー」の名称と内容を改め、「高校生の集い『まなびば』」が始まるなど、現在の諸行事の柱が整った。 一昨年の「教祖120年祭 学生おぢばがえり大会」には9千250人が、今年3月の「学生生徒修養会 大学の部」には593人が参加し、それぞれ過去最 多を更新。その中には、未信仰家庭に育った学生・生徒も多く含まれており、道につながる学生層の育成を中心とする同委員会の活動は、年々充実の一途をた どっている。

(立教171年12月7日号)